サンタ通信No281(12)表 R4.12.18発行

コロナの恐怖が軽くなってきました

 今年も残り2週間を切りました。今年もコロナの対応に振り回されてしまいました。私もコロナに感染してしまい,病院を10日間閉めることになり,皆様にはご迷惑をおかけしました。ワクチンを3回接種していたため,幸いにも重い症状は出ず,38〜37℃台の発熱が4日間出ただけで済みました。後遺症もありませんでした。ウイルスの病原性が弱くなった時期に感染したのが幸いでした。感染による免疫とワクチンによる免疫で,その後の感染は防げていますが,免疫は時間経過とともに下がってくるので,また感染するかもしれません。ただ,感染しても重症化する可能性は低そうです。

 さて,最近1週間(12月5日〜12月11日)の感染症情報です。1週間で最も多かったのは手足口病7人でした。次いで,ヘルパンギーナ3人,突発性発疹2人でした。手足口病やヘルパンギーナといった夏カゼのウイルス感染症が少し流行しています。夏に多い病気ですが,1年を通して流行があります。手足口病もヘルパンギーナも,原因ウイルスはコクサッキーウイルスやエンテロウイルスです。手足口病は口内炎と手足の発疹が主症状で,発熱は3割ほどの人にみられますが,1〜2日間の微熱が多いです。ヘルパンギーナは手足の発疹がなく,2〜3日間の高熱とのどの奥の水疱が主な症状です。治療法は特にありません。口を痛がるため,水分補給や食事摂取ができているかが重要です。感染経路は,主としてのどから排出されるウイルスによる飛沫感染で起こります。患者の便にもウイルスが排出され,2~4週間にわたり感染源になるため,おむつやお尻を触った時はよく手を洗う必要があります。このように,他の人に感染させる危険性はありますが,これらの病気はほとんどが軽症のため,本人の全身状態が良ければ,登園や登校は可能です。

 RSウイルス感染症やヒトメタニューモウイルス感染症も少しずつ発生しています。咳が強く,熱が続く時はこれらのウイルス感染症が考えられます。ヒトメタニューモウイルス診断のための迅速検査キットが不足して手に入らない状態が続いています。当院でもわずかな数しかなく,入院が必要な患者に限定して使うようにしています。インフルエンザは全国で散発的な流行が見られていますが,大きな流行にはなっていません。人の移動が多くなって,感染症が増加しやすい社会状況になっていますが,まだまだマスク生活が続くと思われますので,飛沫感染が主体のインフルエンザは,マスクを外さない限りは大流行にならないと思われます。

年末年始の休みは12月27日〜1月3日です。1月2日と2月23日は当番医を担当します。2月10日〜14日は休診となります。

サンタ通信No281(12)裏 R4.12.18発行