サンタ通信No269(12)表 R3.12.18発行

コロナに明け暮れた1年

 今年も残り2週間になりました。皆様はどのような年になりましたか?私は昨年からずっと県内を出ることがなく,学会もリモートで出席でした。仕方がないので,近場の温泉に宿泊したり,霧島を歩き回ったりしましたが,年に数回海外に旅行していた私としては来年こそ自由に海外に行けますようにと願うばかりです。

 最近1週間(12月6日〜12月12日)の感染症情報です。1週間で最も多かったのは,手足口病15人でした。次いで,感染性胃腸炎8人,RSウイルス感染症2人,溶連菌感染症2人,ヘルパンギーナ2人,水痘1人,突発性発疹1人でした。手足口病と感染性胃腸炎の流行が目立っています。去年はこの2つの病気はあまり流行がありませんでした。コロナ対策で,皆さんしっかりマスクをして,どこにも行かず,コロナ患者の発生に右往左往していた時期ですので,コロナ以外の感染症もしっかり抑えられていました。インフルエンザの流行もありませんでした。今年は鹿児島県でも月に数名の発生がありますので,インフルエンザにも注意が必要です。年末になって,子どもの感染症が増えてきたというのは,人の移動が活発になってきているのだと思います。幸いにも,コロナ感染症は現在でもしっかり抑えられていて,鹿児島市では3週間くらい患者発生はありませんが,人々の安心感から人の移動が多くなってきたことや,3密を避けて手洗いをしっかりするなどの感染予防対策が少し薄れてきたことが,子ども達の感染症が増えてきた要因かもしれません。忘年会を開く所も多くなり,年末年始に帰省や旅行をしたいという人の割合も増えています。海外で流行を抑えられていないコロナの変異株,オミクロン株の国内流入を防ぐため,空港で水際対策をしています。最初はすべての人の入国を禁止し,航空券の予約を停止させる処置をとりましたが,日本人がお正月に帰国できずに困るという声に押されて,日本人は検査で陰性証明を取った上で,指定施設で3〜10日間の待機するように変更されました。帰省する日本人の数は多く,もしオミクロン株陽性の患者が判明したら,同じ飛行機に乗っていた全員が濃厚接触者として施設で待機となります。ワクチンを受けていれば,重症になる危険性は低いのですが,国内で蔓延した場合は,ワクチン未接種の方や高齢者でワクチンの効果が低下した方にとっては,命にかかわる問題です。国の対策が神経質になるのも仕方のないことですね。

 

年末年始のお休みは12月28日〜1月4日までとなります。

2月6日(日)は当番医です。救急患者優先になります。

サンタ通信No269(12)裏 R3.12.18発行