サンタ通信No221(12)表 H29.12.18発行

インフルエンザの流行期に入りました

 皆様、年賀状の準備はお済みですか?私も年末は雑用が多く、忙しく走り回っていますが、今年も残り少なくなってくると、なぜか気が急いてきます。いつもギリギリになって年賀状を出していますので、今年こそ、余裕をもって投函できればと思っています。そして、今年一年を振り返りながら、厳かに新年の準備をしたいものです。ところで、今年の冬は寒くなるのが早く、寒さも厳しいです。そのためか、インフルエンザの流行が11月上旬から始まり、最近は患者数が増えつつあります。この状態のままで、年末年始で人が行き来すれば、年明けは、流行が大きくなってしまいそうです。

 さて,最近1週間(12月11日~12月17日)の感染症情報です。1週間で最も多かったのは、インフルエンザで週18人でした。次いで、溶連菌感染症9人、感染性胃腸炎3人、手足口病3人,水痘1人、咽頭結膜熱1人、ヘルパンギーナ1人、突発性発疹1人でした。インフルエンザが急に増えてきました。A型が主でB型も少し流行しています。クラスで数人発症したという情報もよく聞きますので、去年よりは早い流行になってきています。予防接種もすでに2回済まされた方が多くなってきました。今年はワクチンの供給量が少なく、どこの病院もワクチンが足りないようです。当院は去年と同じ量を確保できましたが、接種希望者が多くて、すでに11月には予約枠が一杯になってしまい、それ以降の接種希望者を断らざるを得なくなりました。厚生労働省から、13歳以上の方は1回接種が原則であること、使用ワクチンは24時間を超えなければ翌日の使用が可能であるとの通達が出ました。そこまでワクチンを大事に使っても、まだ足りないようです。やはり、早めに接種を考えて、すぐに行動する方が安心ですね。

 インフルエンザの流行とともに溶連菌感染症が多くなってきました。流行のピークは冬と春~初夏の2つがありますので、これからインフルエンザと溶連菌感染症、両方を警戒しなければなりません。急な発熱があれば、インフルエンザの検査と、のどが赤ければ溶連菌の検査が必要です。溶連菌は感染力が強力で、クラスでの流行や、家族内での流行がよく起こります。また、再発することが多く、再発時にも周囲に感染させてしまいますので、再発がないように治療は確実に行う必要があります。1週間から2週間、抗生剤を最後までしっかり服用しなければなりません。家族でのどが痛かったり、発熱があれば、なるべく早く検査をして、診断を確定させましょう。

 感染性胃腸炎も、小さな流行が持続しています。ロタウイルスやノロウイルスによるものですが、ロタについてはワクチンが始まりましたので、入院が必要になるような重症の方は少ないです。嘔吐を抑えながら、水分摂取をいかに行うかが大切になります。嘔吐は半日くらいでおさまることが多いので、その間は吐き気止めの座薬を使用しながら、最小限の水分補給を経口補水液OS-1で少量ずつ、頻回に行います。点滴と同じ成分に作ってありますので、点滴が必要になる方は少なくなりました。白い便が特徴的なロタウイルスでは、下痢が1週間以上続くことも多く、便中のウイルス排出も1週間くらいありますので、便の取り扱いには注意しましょう。ノロウイルスでは、下痢の持続期間は比較的短くなります。下痢止めの薬を希望される方もいらっしゃいますが、下痢を止めてしまうと、症状が長引いてしまうため、ウイルスを早く出すように、下痢止めは使わないようにします。

 

 年末年始は,12月28日午後から1月3日まで休診になります。また,1月5日(金)は診療します。

 1月8日(月)成人の日は当番医を担当します。代わりに1月7日(日)が休診となります。また,2月11日(日)建国記念の日は当番医になっています。混雑が予想されますので救急患者優先となります。

 

サンタ通信No221(12)裏 H29.12.18発行